- HDDのクローンを作ってSSDに換装する方法を紹介する
- デスクトップでもノートパソコンでも同じ方法でできます
- 初心者でも簡単にできるので、ぜひ挑戦してみてください
「パソコンの動きが遅いんです…」
弊社がサポートするトラブルでもトップクラスに多いのが、この「パソコンの動きが遅いこと」に関する相談です。
ひとえに「パソコンの動きが遅い」と言っても色々と原因はあるのですが、そのほとんどが「HDD」にあります。
ずばり、このご時世「HDD」という時点で遅くて当たり前。
今すぐ「クローン」を作って「SSD」に換装し、ストレスから開放されましょう。
本記事では、パソコンに内蔵されているHDDのクローンを作ってSSDへ換装する方法について画像と動画付きで解説します。
パソコン初心者の方でも「頑張ればできる」ので、ぜひ挑戦してみてください。
HDDのクローンとは?SSDへ換装する前に知っておきたい基礎知識
「理屈なんていいから、とにかくやり方だけ教えてくれ」という方はすっ飛ばしてもらって大丈夫です。
<クローン作成前に注意点をチェック>の項からご覧ください。
そうではなく「作業を行う前に基本的なことくらいは知っておきたい」という方向けに、HDDのコピー「クローン」について説明をします。
全てのデータが格納されている「HDD」
パソコンには「HDD(ハードディスクドライブ。通称「ハードディスク」)」という部品が内蔵されています。
いわゆる「ストレージ」の一種で、様々なデータを保管する役割を担っているのが「HDD」です。
最近のパソコンはHDDの代わりに「SSD(ソリッドステートドライブ。通称「エスエスディー」)」を使うことが増えてきました。
HDDとSSDの違いは速度の速さ
パソコンの動きの速さを左右するのは、CPUやメモリといった部品なのですが、その中でもっとも左右されるのが「ストレージ」なのです。
ずばり、HDDとSSDでは5~10倍以上の速度差があります。
CPUなどが同じスペックであれば、SSDのパソコン方がHDDより「5~10倍速く動く」というわけです。
ただ入れ替えるだけではダメ
「じゃあHDDを抜いてSSDを入れればいいの?」と考えるのは早計です。
先ほども説明したとおり、HDDには様々なデータが保存されています。
そして、新品で購入したSSDには何も入っていません。
HDDを抜いてSSDを入れても、データがないどころか、そもそもパソコンとしても起動しないのです。
HDDに入っている「全てのデータを丸ごとコピー=クローン」が必要
HDDとSSDを入れ替えるのであれば、中に入っている全てのデータも移してあげないといけません。
この「全てのデータを丸ごとコピー」することを「クローン」と言います。
HDDとSSDを交換(換装と言う)するためには、クローンを作ってあげないといけないのです。
以上がHDDとSSDとクローンについての基礎知識でした。
続いて、クローンを作るにあたっての注意点を紹介します。
クローン作成前に注意点をチェック
HDDのクローンを作るにあたって、いくつか注意しておかなければいけない点があります。
クローン作成には2つの方法がある
HDDのクローンを作る方法は大きく分けて2つ。
「専用の機器(クローンキット)」を使用するか、「専用のソフト」を使用するかです。
正直言えば、専用のソフトを使うのは初心者の方にはハードルが高くおすすめできません。
一般的にはクローンキットを使うケースがほとんどでしょう。
クローンキットを使うなら、同じ容量以上のSSDが必要
ただし、クローンキットを使う場合、元となるHDDの容量以上のSSDを用意しなくてはいけません。
HDDが500GBであれば、500GB以上のSSDが必要となるのです。
2TB以上のSSDは割高
1TBまでのSSDであれば、まだコスト的になんとかなる価格です。
例えば、弊社で一番使用しているクルーシャル社製SSD(1TB)の場合、15,000円ほどで購入できます。
ですが、これが2TBとなると一気に値段が上がり、なんと3万円程になってしまうのです。
ここまで高いと、ちょっと手が出しにくいのではないでしょうか。
正直言ってストレージに2TBも必要になるケースはほとんどありません。
ですが、デスクトップパソコンなどは標準で2TBのHDDを搭載していることが多く、キットを使うのであれば2TB以上のSSDが必要になってしまいます。
クローンを作るにあたって、ここが一番の注意点です。
まずはお使いのパソコンの容量を確認しておきましょう。
故障しているHDDでのクローン作成はやめたほうがいい
クリスタルディスクインフォでの検査結果例
HDDは消耗品です。
使用環境や頻度によっては、3~5年ほどで不具合が起きる可能性があります。
不具合が起きているHDDでクローンを作ってしまうと、その不具合までもがコピーされてしまいます。
5年以上使っているようなHDDは、何かしらの不具合が起きている可能性が高いです。
明らかに変な音がしたり、起動はするけど全く動かないようなパソコンの場合は、クローンの作成を踏みとどまった方がいいかもしれません。
「クリスタルディスクインフォ」というフリーソフトを使って簡易的な検査はできます。
あくまでも参考程度になりますが、試してみるのもいいでしょう。
HDDの容量と不具合だけ、必ず事前に確認しておきましょう。
パソコンの動きが明らかにおかしい場合は無理にクローンを作るべきではありません。
クローンを作成するにあたって準備すること
続いて、クローンを作成するにあたって、準備することについてまとめておきます。
クローン作成に必要なもの、こと
- パソコンからHDDを取り出しておく
- 新品のSSDを購入する
- クローンキットを用意する
パソコンからHDDを取り出しておく
まずはパソコンからHDDを取り出さなくてはいけません。
パソコンによって簡単・難しいが全く異なります。
簡単な場合は裏蓋のビスを外すだけで取り出せるのですが、裏カバーだけでなくキーボードなども外さないといけない場合もあるのです。
パソコンによって異なりますので、「パソコンの型番 分解」と検索して調べてみてください。
参考:【画像付き】東芝「PT75CBS-BJA3(T75/CBS)」を分解する方法(HDD・メモリ交換)
新品のSSDを購入する
内蔵されているHDDと同じがそれ以上の容量のSSDを購入しましょう。
弊社で行う際は、いつもクルーシャル社製のSSDを使用しています。
クローンキットを用意する
クローンキットも用意しなくてはいけません。
色々な種類の物が販売されていますが、弊社で使用しているのは「玄人志向」のクローンキットです。
以上3つの準備が終わったら、早速クローンを作っていきましょう。
HDDのクローンSSDを作成する方法
パソコンのHDDを取り出し、SSDとキットの用意ができたら、早速クローンを作成しましょう。
実はここまでできたら、後はとても簡単です。
なぜなら、HDDとSSDをクローンキットに挿してボタンを押すだけだから。
<動画の解説はこちら>
クローンキットにHDDとSSDを挿す
クローンキットにHDDとSSDを挿しましょう。
向かって奥がHDD、手前がSSDになるようにします。
電源はオフに、コンセント(電源プラグ)はまだ挿さないようにしましょう。
クローンキットの電源を入れる
コンセントを挿し、クローンキット後ろにあるスイッチをオンにしましょう。
クローンキットのボタンを長押しする
前面にあるボタンを長押ししましょう。
ランプが全て点灯したらボタンを離してください。
ランプが右へ左へ移動し始めたら、クローン作成が始まっている合図になります。
クローンの完成
ランプが全て点滅していれば、クローンの完成です。
クローン完成までの時間はHDDの状態やデータ量によって異なります。
早ければ1~2時間で終わりますが、5~6時間かかる場合もあります。
電源を切ってから、SSDを取り出しましょう。
元のパソコンにSSDを入れて起動してみる
クローン作成が完了したら、SSDをパソコンに戻しパソコンを起動させてみましょう。
ブルースクリーンが出るかもしれない
パソコンの電源を入れると、もしかしたら起動に失敗してブルースクリーンが出るかもしれません。
ですが、安心してください。
そのまま画面上の数字が100%になるまで待っていると、自動で再起動がかかります。
その後、正常に起動できると思います。
ここで起動ができていれば何も問題はありません。
何度やってもブルースクリーンしか出ず起動ができない場合は、クローン作成に失敗している可能性があります。
最悪の場合、元のHDDが故障しているかもしれません。
もう一度クローンを作ってみて、それでもダメな場合はHDDの故障が濃厚です。
実際に動かしてみる
無事に起動ができた場合は、一通り触って動かしてみましょう。
データも設定も全てコピーされているので、今まで通りに使えるはずです。
もし、何らかの不具合がある場合は、クローンに失敗しています。
先ほどと同じように、もう一度クローンを作ってみてください。
それでもダメなら、残念ながら元のHDDが故障しているのかもしれません。
何度やってもダメな場合は元のHDDが故障していると考えていいでしょう。
その場合はどうすることもできません。
SSDへの換装は諦めるしかないでしょう。
以上がHDDからSSDへクローンを作って換装する方法でした。
今すぐSSDへ換装してパソコンを快適に使いましょう
「パソコンの動きが遅い=インターネットが遅い」
と勘違いしている方が実はけっこういます。
パソコンの動きそのものとインターネットには何も関係はありません。
CPUやメモリといった部分も影響はしますが、ほとんどの場合SSDへ換装することで劇的に変化するでしょう。
これまで多くのHDD搭載パソコンをSSDへ換装してきました。
みなさん、揃って満足していただけています。
弊社のような業者に依頼すると作業費だけで2万円前後しますので、時間に余裕がある方はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
<本記事にて紹介したアイテム一覧>
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