- マンションなのにファミリータイプで契約することを「マンファミ」と呼びます
- 主に4~6戸しかない小さめのアパートやメゾンタイプの集合住宅に多いです
- 速度を気にする方があえて「マンファミ」で契約するケースもあります
「マンファミってなんですか?」
光回線には、一戸建て用と集合住宅用の料金プランが用意されていることが多いです。
その名の通り、一戸建てにお住まいの場合は一戸建て用プラン、集合住宅にお住まいの場合は集合住宅用プランで契約するのが一般的となります。
ですが、時と場合によっては集合住宅に住んでいるけれど一戸建て用プランで契約をする(しなくてはいけない)場合があり、そのような状況を「マンファミ」と呼んでいるのです。
光回線の元祖であるNTTの「フレッツ光」では、一戸建て用の料金プランを「ファミリータイプ」、集合住宅用の料金プランを「マンションタイプ」と表現しています。
そのため「マンションなのにファミリータイプ」を略して「マンファミ」と呼ぶようになりました。
ただし、この「マンファミ」という言葉はあくまでも「業界用語」であって、パンフレットなどに載っているわけではありません。
弊社のような販売業者やNTTやドコモといったプロバイダの方々しか使わない「隠語」のようなものなのです。
当記事では集合住宅全般のことを「マンション」と表現します。
余談ですが「マンション」と「アパート」を区別する明確な規定はございません。
マンファミで契約する2つ理由とは
一戸建て用とマンション用で料金プランが分かれているのに、どうしてわざわざ一戸建て用の料金プランで契約するのでしょうか。
その理由を2つ解説します。
マンファミで契約する2つ理由
- 設備が導入されていないから
- 速度を速くしたいから
設備が導入されていないから
「マンファミ」で契約する主な理由は、住んでいるマンション(建物)内に光回線の設備が導入されていないからです。
多くのマンションには光回線用の設備(PT盤、光キャビネットなどと呼ぶ)が建物内に導入されています。
マンションに住む人が光回線を使う場合は、この設備を使用するのが一般的です。
ただし、どんなマンションにもこの設備が導入されているわけではありません。
古いマンションや個数の少ないマンションの場合は、この設備が導入されていないことがあります。
そういったマンションで光回線を使いたい場合は、各部屋が個別に光ケーブルを引っ張らないといけません。
個別に光ケーブルを引っ張るということは、一戸建てと同じスタイルになるわけです。
そのため、料金プランは一戸建て用と同じもの、つまり「マンションなのにファミリータイプで契約」になります。
設備が導入されているマンションは、既に光ケーブルが引き込まれているということ
光回線を使うには、光ケーブルを宅内に引き込む必要があります。
設備が導入されているマンションというのは、既に光ケーブルが建物内に引き込まれている、ということなのです。
そのため、各部屋の住民が個別で光ケーブルを引き込む必要がなく、既に引き込まれている光ケーブル(いわゆる「設備」)を利用することができます。
※引き込まれている光ケーブルを住民同士で共有して使います。
既に光ケーブルが引き込まれているので、工事の必要がありません。
必要なのは宅内に引き込まれている光ケーブルと専用の機器(ONU)をつなげることだけなのです。
マンション内の設備を使う=住民で分け合う=料金が安い
マンション内の設備(引き込み済みの光ケーブル)は自分ひとりで独占できるわけではありません。
あくまでも同じマンションに住む住民の方々と共有する形になります。
マンション用の料金プランが一戸建て用の料金プランより安い理由がコレです。
設備を住民同士で共有して使うことになるので、一人あたりの料金が安くなる、という仕組みになっているのです。
住民同士で分け合うので、一戸建てプランに比べて速度が出にくくなります。
ただし、戸数の多いマンションでは複数の設備が導入されていることが多いので、戸数が多いマンションの方が戸数が少ないマンションよりも速度が低下しやすいとは限りません。
速度を速くしたいから
「マンファミ」で契約するもう一つの理由が「速度を速くしたい」からです。
先程の説明でもふれたとおり、マンションプランというのは一戸建てプランに比べて速度が遅くなりやすいときがあります。
マンションによっては導入されている設備が少なかったり、もしくは旧式の設備(いわゆるVDSL)が導入されていたりすると、どれだけ頑張っても速度を改善することができません。
そこで、いっそのこと一戸建て用プランで契約をしてしまうのです。
建物内に導入された設備を使用するのではなく、個別に光ケーブルを引き込むことで速度を上げることができます。
主にオンラインゲームや動画配信などを行っている方に多いですね。
以上の2つがマンファミで契約する理由でした。
続いてはマンファミのメリットとデメリットを見ていきましょう。
マンファミのメリットとデメリット
「マンファミ」にはメリットとデメリットがあります。
これぞまさしく一長一短なのが「マンファミ」なのです。
マンファミのメリット:速度が出やすい
「マンファミ」のメリットは、やはり速度です。
個別に光ケーブルを引き込んでいるので、他の住民に全く影響されません。
他の住民がどれだけ使っても速度が遅くなることがなく、常に快適に使うことができるでしょう。
速度を気にする方であれば、圧倒的にマンファミの方が良いです。
よほどのことがない限り「速度が遅くて困る」ということはありません。
マンファミのデメリット3つ
「マンファミ」のデメリットは3つあります。
マンファミ 3つのデメリット
- 工事が必要になる
- 大家さん(管理会社)の許可が必要
- 毎月の料金が高くなる
工事が必要になる
個別に光ケーブルを引き込まないといけないので、工事が必要になります。
申し込みから最短で2週間後、概ね1ヶ月前後かかる場合が多いです。
大家さん(管理会社)の許可が必要
持ち家ではないので、大家さん(管理会社)に工事の許可を取らなくてはいけません。
既存の配管を使用する場合が多いですが、稀に壁に穴を空ける必要が出てくることがあり、そういった工事を嫌がる大家さんが少なからずいます。
※最近は理解を示す大家さんが増えましたが、10年前はほとんどの大家さんからNGが出ていました。
また、分譲マンションであっても管理会社の許可が必要になるので、勝手に工事をして揉めないようにしましょう。
毎月の料金が高くなる
一般的に一戸建て用の料金プランとマンション用の料金プランでは、1,000円前後の料金差があります。
一戸建てプランは月額5,000円前後、マンションプランは月額4,000円前後です。
「マンファミ」ということは一戸建てプランで契約することになるので、マンションプランよりも1,000円ほど高くなってしまいます。
以上の3つが「マンファミ」のデメリットでした。
マンファミが嫌ならホームルーター、モバイルルーターという選択肢も
「マンファミだと料金が高くなるのか……」
「大家さんに工事ダメって言われた……」
こういった場合は光回線ではなく、ホームルーターやモバイルルーターを検討してみてはいかがでしょうか。
ホームルーター、モバイルルーターなら工事不要ですぐに使える
ホームルーターやモバイルルーターであれば工事をする必要がありません。
早ければ申し込みの次の日に商品が届き、すぐにWi-Fiが使えるようになります。
モバイルルーターであえば外でもWi-Fiが使える
モバイルルーターであれば外でもWi-Fiが使えます。
通勤や通学途中で動画を見たり、音楽を聞いている方にもってこいのアイテムですね。
月額3,000円台から利用可能
さらに料金的にもメリットが大きいです。
中には月額3,000円台から利用できるルーターもあるので、少しでも出費を減らしたい方にぴったりと言えます。
ホームルーターとモバイルルーター、どっちがいい?
家でしかWi-Fiを使わないのであればホームルーターを選びましょう。
外でもWi-Fiを使いたい方はモバイルルーター(ポケット型WiFi)の方が便利です。
【まとめ】マンファミは工事が必要だけど、速度が出やすい
「マンファミ」は工事が必要になるので、色々と面倒だったりします。
また、料金も高くなってしまうという残念な面があるのも事実です。
ですが、インターネットの速度はマンションプランより圧倒的に速く、常に快適にWi-Fiを使うことができるでしょう。
私自身も以前住んでいた大和ハウスのアパートでは「マンファミ」で契約をしていました。
設備が導入されていなかったことが理由ではありますが、おかげで速度に悩まされたことは一度もなかったです。
一長一短となる「マンファミ」契約ですが、これからどんどんインターネット(Wi-Fi)が必要とされる世の中においては優位性が高いです。
また、スマホとのセット割引などを活用すれば料金を安くすることもできます。
デメリットだけにとらわれず、しっかりと検討してから契約するようにしましょう。
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できる限り返答させていただきます。
「モバイルWiFiルーターを使ったインターネット(Wi-Fi)サービス」の総称として「ポケットWiFi」という言葉を使っている人が多いですが、ポケットWiFi(Pocket WiFi)とは「ソフトバンク社が提供するモバイルWiFiルーター」の登録商標(商品名)になります。
そのため当サイトでは、いわゆる「ポケットWiFi」のことを「ポケット型WiFi」もしくは「モバイルWiFi」もしくは「モバイルWiFiルーター」等といった表記を使用しています。
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